チリの風 その1115 2024年9月23日ー29日
18のお祭りが終わり正常な生活が戻って来たチリです。山の上から見るとすぐにスモッグが増えているのが分かります。
来月のラパヌイ(イースター島)訪問の件で、ホテルの予約が出来ないので、旅行代理店に行って相談しました。島で何かの行事があって観光客が溢れているよう
なので、訪問する日程を来月後半に変えました。するとホテルの予約はぴったり決まりました。
スポーツはいつもの通りです。マラソンは2回走りましたが、その10キロ走の記録は今年度のベストにタイ記録でした。遅い私の走りはランニングよりジョギングですが、ちゃんと走れるだけでうれしいです。山歩きも2回しました。ビスカチャ山の頂上近くにカリフォルニアポピーが一面に咲いているのを見るために登りましたが、往復4時間強の歩きでした。戻ってきてステーキを食べ、そして湯船につかってのんびりしました。そして近くの丘歩きもしました。
土曜日のサッカー教室は久しぶりに21名と多くの参加者でにぎやかに楽しみました。動いていると汗が出ました。
木曜日にサンティアゴの一部の区で最高気温28度、最低3度が記録されました。夏服と冬服の人が隣り合って歩いています。
今週も楽しく忙しい幸せな毎日でした。
(政治)
1)ボリッチ動向
国連総会に出席した彼は次のような演説をしました。外交に関してはイスラエルのガザ攻撃を市民虐殺行為としてすぐにやめるよう依頼し、ベネスエラ問題でマドゥロの選挙での当選を認めないとしました。国内関連ではチリにさらなる移民を受け入れる余地はないとしました。
しかしベネスエラ問題はチリ政府中核のチリ共産党の考えと全く異なるもので、政府分裂の可能性があります。共産党がこれ以上ボリッチと同席できないと
政府から撤退すればボリッチ政権は窮地に立たされます。しかしそうなれば一般左翼だけでなく一部の右翼からも支援を受け、現在ボリッチを支持するは30%強
ですが、それが50%まで上がるかもしれませんね。これは私の考えですが。
土曜日に各大臣や政府高官を招集しモネダ宮殿で特別会議を開きました。何かしないと通常の市民生活が出来なくなると言われますから。
ボリッチは今晩、全テレビ局を通して来年度予算案について説明しました。経済成長率は2.6%とし、国民の最大課題の社会の安全を守ることに注力したいとしました。
2)安全状況
先週の18のお祭りの週間で交通事故死は61人、殺人は37人が記録されました。この最悪の結果を見て、右翼側から政府の犯罪を抑える業務を扱う政府首脳、内務大臣など3名の辞任を要求する声が出ました。
ところで警察が役に立っていないなら責任は警察ですが、警察が逮捕した犯人が翌日に裁判所で釈放され、また犯罪に走ると言うのが記録されており、
それは司法の問題、もしくは法律を変える国会の仕事と言えるかもしれません。必要なら刑務所の数を増やすとか、外国人の犯人は刑務所に収容しないで本国に送還するしかないかもしれませんね。そして国境を不法に超えてくる移民を軍隊が厳しくコントロールすべきでしょうね。
首都圏の右翼系の区長がボリッチに特別安全法を使用してサンティアゴでも軍隊を警備に使えるようしてほしいと要請しています。アラウカニア州ではその仕組みが機能しています。
3)来年度予算
これがボリッチにとって1年の最後までコントロールする最後の予算です。最後の年は最初だけになりますから。財務大臣はGDPの成長は1.1%なのに予算額は3%
上げたいとするので大きな問題を抱えたようです。それでも何とか結論を出し、国会に提出できそうとか。
4)地方選挙
地下鉄の駅のそばに候補者の立て看板が並び始めました。横断幕を持ったグループもいます。
犯罪を区長が少しは抑えることができるのでしょうか?それが最大の問題点になりそうです。
さて区長の候補者が大学で異例の高給を受け取っていたと大きな話題になっています。その女性は「内務大臣のトアは私より高給でも仕事は何もしていない」と嫌味を言っています。政府側から私営の企業ならどんな高給を払おうと自由だが、大学なら一定のレベルを超えるのは正常ではないとしています。私の考えは簡単です。それは彼女の同僚の給料を調べ、ほとんど同じなら彼女の意見が正しい。彼女が同僚よりはるかに高級なら、彼女は何か怪しいことをしていると思います。その大学で首脳として働いていたチャドイックが辞任しました。彼はピニェラ政権の時の内務大臣でした。彼がその候補者に怪しい給料を払っていたのかな?その候補者はラス・コンデス区の区長候補です。
エルモシジャ事件は継続もしくは拡大ですが、上記もその一環です。それから最高裁判所の裁判官が検察から調べられていますが、その数が増えています??情報の交換(提供)なのでしょうね。
(経済)
1)銅価格と為替
1ポンド4.47ドルまで上がり絶好調です。なんでも中国の動きがそれを招いたとか。しかし中国が破綻するともう何年も言われていますが、全く逆の動きも
あるのですね。そのため為替は1ドル901ペソと5月以来のペソ高になっています。
原油の価格は下がっていますから、この木曜日からガソリン価格は下がりました。
2)株式市場IPSA
今週は6531ポイントで好調持続です。
(一般)
1)犯罪
首都圏南部のプエンテ・アルトで犯罪グループの争いがあり、150発の弾丸が発射され大混乱に。その地区の保健所と学校が閉められました。トア内務大臣は
同区を訪問し、区長と面談し問題軽減を打ち合わせました。
一向に犯罪がおさまらない、逆に増加することから政府の信頼感は急激に下がっています。今週も連日のように殺人事件が起きています。今日までに全国で672件の殺人事件が発生し、そのうち首都圏では260件でした。ほとんど毎日殺人が起きているわけです。
それと直接関係はありませんが、今週の話題は制服警官のトップの辞任かもしれませんね。5年前の社会騒乱の時、警官がそれをコントロールするのに暴力を使ってデモ隊を傷つけたと批判を受けていました。彼をかばおうとする動きもかなりあったようですが、そのジャネスは結局、任期の終わるのを待たず辞任することにし、モネダ宮殿に行きました。ボリッチはそれを認め、後任の長官を発表しました。月曜日に新長官が就任します。
いつも思いますが、ラテンアメリカ諸国の中で犯罪が少なかったチリがこうして犯罪の増加に国民・政府が苦しむようになったのはその社会騒乱以降です。
2)コロナ問題
今年の死亡者は814人で前年対比59%の減少とか。治まっていますね。
(スポーツ)
1)サッカー
ワールドカップの南米予選が来月にあり、チリはブラジル・コロンビアと対戦します。2連勝すればワールドカップに参加する可能性が大きくなると言われますが、誰もそうは思わないでしょうね。
国内リーグ戦は30試合のリーグ戦ですが、26試合が終わった段階で首位はチリ大学、2位はコロコロそして3位はカトリカでした。
2)ラリー
今週、南のビオビオ州でラリーの世界大会が開催されました。
3)ラグビー
 チリ代表はパラグアイと戦い64対0で勝ちました。これで次のオーストラリア世界大会に参加する可能性が出ています。
4)スキー
スキーのシーズンが終わりましたが、今年はスキー客が多くなり業者は大喜びだったとか。
以上